TIM Labs

2018年2月アーカイブ

2月20日に、電気通信大学の中のAmbient Intelligence Agoraで、セミナーをやってみた。
大学がちょうど期末試験が終わったところで、先週までたくさんの学生が図書館にいたのだが、試験が終わったとたんに、図書館はもちろん学食もずいぶんガラガラになってしまった。
学食はメニューの種類が減って、ちょっと残念な状態であるが、お客である学生がいないのだから仕方ない。

まあ、そういう状況であったが、いろいろAI的な仕掛けが施されている図書館で何かやらないかということで、とりあえずAgoraでセミナーをやってみた。
ここは何と言っても、AI妖怪図書館を目指しているのが特徴だ。
電通大、調布といえば、ゲゲゲの鬼太郎であり、ゲゲゲの鬼太郎のような良い妖怪が助けてくれる図書館を目指しているらしいということで、準備としてちょっと勉強もした。

gegege-1-5.jpg勉強するための本の入手には、水木しげるの本がしっかり並んでいる妖怪書店(調布駅と電通大の中間点にある)真光書店でしっかり選んだ。
妖怪自体の研究だが、これは『ゲゲゲの鬼太郎』全5巻を読破した。
作家の水木しげるについても知っておくべきだと思い、『私はゲゲゲ』で勉強した。

これだけ勉強したのだが、電通大のAI妖怪図書館についての理解が深まったどうかには自信がない。

とにかく、セミナーをやれば、何か分かるかも、感じられるかもと思ってやってみた。
かなりガラガラだったので、隅の方ではなく、比較的中央の広いところで1時間半ほどのセミナーをやった。

セミナーの内容は、当然パズルである。
パズルそのものの話もしたのだが、パズルの技術を応用することで、今まで困難と思われていたことがすんなり出来てしまったことなどを話した。

近くの天井には、いろいろなセンサーが設置されている。
中には、カメラやマイクなどもあるが、カメラの位置は固定で、方向やズームは自由にできるようになっていたが、セミナーの間にどのように操作されたかは分からないのであった。

昔の図書館は、静かに本を読む所という印象が強いのだが、今の図書館ではそんなイメージはどんどん薄れているというか、どんどん薄めていこうという図書館側の意志が見受けられた。

教室でおこなうセミナー、講演、講義とはかなり感じが異なる。教室の場合は、基本的に壁に囲まれているのだが、電通大の図書館のAgoraはかなり広い空間で、まるで広場でやっている感じだった。

次回も予定があるのだが、それよりも、この図書館がどのようになっていくのか、少々情報を入手した。
詳細は、さらなる図書館の改修が行われたときに図書館の方から発表があると思われるので、聞きかじっただけのあやふやな情報を書くのは控えておく。
まだまだ色々なセンサーがこっそり(?)仕込まれて、さらに色々な情報が収集され、分析され、生かされていくようだ。
こうして、どんどんAI妖怪図書館になっていくようだ。


電気通信大学(調布市)は、元は無線の学校として始まったのだが、通信、コンピュータなどに特化した大学として、IT業界では非常によく知られている。
ここ10年くらいはコンピュータ囲碁、コンピュータ大貧民の会場になったりというユニークな活動もある。
これらは、人工知能と深く関わっており、人工知能系の教員が充実している数少ない大学の1つである。

一昨年、人工知能先端研究センターが設立された。
電通大の100周年記念キャンパスのUECアライアンスセンターのオープンと共に、汎用人工知能研究拠点AIXがセンター内に設けられた。

このところ汎用人工知能という言葉が乱れ飛んでる。
今成果を挙げているのは、極めて狭い特定分野に特化した人工知能である。
しかし、それだと、分野毎に延々と作らねばないし、状況が変化したらまた作り直し、あるいは学習のやり直しになる。
そうではなくて、人間のように柔軟に様々なことに対応できるような汎用人工知能を電通大のAIXは目指しているようだ。

汎用人工知能と言われても、それだけではあまりにも漠然としている。
電通大のAIXのコンセプトが説明されているページがちゃんとあった。

AI妖怪

余計わからなくなっただろうか。
トポロジー阿原−600.jpg
計算で身につくトポロジー

著者  阿原一志

発行  2013年7月15日

サイズ  A5, 224頁  

ISBN  978-4-320-11039-7

価格  2,800(本体)  

プログラミングとはあまり関係ないと思われているのではないかと思うトポロジーの入門書を読んだ。

実は、はるか昔のことであるが、頂点(V)、稜線(E)、面(F)に関するプログラムを開発したことがある。
3次元の立体を、ちゃんと中身が詰まった状態、つまり3次元閉曲面で囲まれたものとして処理するプログラムを作っていたことがある。
3次元のモデルには、ワイヤーフレームモデル、サーフェースモデル、ソリッドモデルがあり、色々なことをきちんと処理しようとするとソリッドモデルでないとダメである。

ソリッドモデルは、頂点(V)、稜線(E)、面(F)の関係を表す位相構造の部分と、位置などを表す幾何情報の部分があり、きちんと処理しないと、形状操作している間に立体が空中分解したり、存在できない立体になってしまう。

位相構造の部分は、直接操作すると位相構造を破壊する可能性が高いので、オイラーオペレータという位相構造を変更する関数を用意し、そのオペレータを使っている限り、位相構造は整合性を取れるようにする。
参考資料:「ポリゴンモデルのデータ構造と位相操作」三谷純

...というようなことをやっていたが、当時はオイラー数くらいは知っていたが、後は適当というか、直感に頼ってプログラムを書いていたような気がする。
当時、ちゃんとトポロジーも勉強した方が良いと思いトポロジーの本を入手して読み出したが、半分あたりで挫折し、30年あまり経過してしまった。

それだけではないのだが、今回、トポロジーの本を読んでみた。
入門書とはいえ、証明などもそこそこ載っている。
そこそこというのは、一部の定理の証明は難しいから省略とか、演習問題にされてしまっていた。
また、一部の証明はかなり長く何ページにも渡っていた。
補題に分けて、延々と証明が続くものとか、難しいから次の章まで飛ばして良いとか色々あった。

それでも、複体、完全系列、ホモロジー、閉曲面の分類、、、などが説明され、例題、演習問題で計算問題があり、トポロジーを計算を通して体感できる。
この場合、計算といっても、数式ではなく、図形を延々と変形していくのも含まれている。

本書のまえがきの最後は以下のように締めくくっている。

本書は「トポロジーの専門家が面白いと思うトポロジー」ではなくて「学生が面白いと思うトポロジー」を集めたものである。微分積分も確率統計も苦手だという人もホモロジー群だけはわかるのではないかとひそかに期待している。

実際、そこまでの期待は過剰だと思うが、いろいろ面白いグラフの変形練習などがある。

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